「日本の海」水中フォトコンテスト2020へ大変多くのご応募いただき、ありがとうございました。厳正な審査の結果、入賞作品が決定いたしました。審査結果をここに発表いたします。
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金賞
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survival 西村 拓真 屋久島(鹿児島) 審査コメント:サンゴの産卵だけではなく、日本の海の多様性が入っていることが、寸分の隙もなく表現されている作品だと思います。露出、構図、ライティング、すべてにおいて卓越している技術を感じました。
銀賞
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Floating 奥島 玲人 音海(福井) 審査コメント:日本海の風物詩である一面に広がるミズクラゲ。その幻想的な光景を見事に表現している一枚だと思います。
銅賞
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パパは出産エキスパート 備後 弘子 水俣湾(熊本) 審査コメント:ヒメタツの放仔の瞬間ですが、この撮影をするにあたり、熟知したダイビングガイドとの連携が欠かせません。その連係プレイを見事に表現した作品だと思います。
審査員賞
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街なかの楽園 桧作 和子 錦江湾(鹿児島) 審査コメント:大都市の海辺で見ることができる奇跡的な出来事。私たちが住む、直ぐ眼下で毎夜繰り広げられる光景。これぞ日本の海の底力だと感じました。 -
お先に~ 今井 寛治 串本(和歌山) 審査コメント:日本沿岸の固有種であるハナイカ。生まれた仔イカとこれから生まれる仔イカが並んでいる瞬間をうまく捉えてます。
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一般マクロ部門賞
face to face 張 競功 みなべ(和歌山) 審査コメント:確かな技術の作品で、コケギンポ同士が対峙する瞬間を見事に表現しています。 -
一般ワイド部門賞
Yellow Dancer 原 妙子 八丈島(東京) 審査コメント:上手く近寄ることが難しいナメモンガラ、その黄色の群れを八丈の紺碧の背景に見事に映し込んでいます。 -
日本の海部門賞
コブダイ詣り 谷口 常雄 館山(千葉) 審査コメント:海外でも人気の魚種であるコブダイと水中鳥居をバランスよく取り入れ、アングル的にもコブダイの特徴を良く表せている作品だと思います。 -
生態部門賞
母の瞳 黒田 かおり 青海島(山口) 審査コメント:マダコの卵保護している場面。母ダコの目と卵を包み込むような腕をうまく画面の中に収めてます。 -
固有種部門賞
女の闘い 真木 久美子 青海島(山口) 審査コメント:日本を代表する魚の一種、オオカズナギ。メス同士の巣穴を取り合う争いを見事に捉えた一瞬だと思います。 -
JNTO特別賞
Curiosity Steven West 御蔵島(東京) 審査コメント:御蔵島のイルカですが泡立つ臨場感が、その場にいるような感覚になります。イルカの姿も躍動感があり、見てみたいという衝動に駆られます。
入選
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Dentist
鳥海 貴之 石垣島(沖縄) 審査コメント:口を開けた瞬間を真正面から見事に捉えた作品でハタとエビの共生関係が見事に表現されています。 -
lobster
Yun Sem Wu 小笠原(東京) 審査コメント:一見穏やかに感じる作品ですが、固有種であるアカイセエビのシンメトリーな整列具合が見事でした。 -
我が子の旅立ち
岸谷 千恵子 屋久島(鹿児島) 審査コメント:明け方前から潜り、チャンスを待つ。そのようにして見ごとに一瞬の生態を捉えた作品だと思います。 -
弱肉強食
塚本 泰通 阿嘉島(沖縄) 審査コメント:ひとつの根に強者のハタと弱者のテンジクダイが共存している、日本の一つの顔である沖縄の海を表現していると思います。 -
井田のタカベ
唐澤 裕弥 井田(静岡) 審査コメント:抜けるような蒼い水、そして画面の奥に広がる青い空。その中で群れるタカベ達が気持ちよ泳いでる心地よさが伝わってきます。 -
咆哮
植松 利晃 大瀬崎(静岡) 審査コメント:浮遊系の写真はなかなか特徴を出すのが難しい分野です。その中でこの作品は魚の表情を見事に捉えています。
審査員総評
審査を終えて、まず感じたことは、疲れました。素晴らしい写真が数多くあり、非常に選考が難しく、期待以上の写真が多く、良かったです。非常に僅差で惜しくも選を逃してしまった作品もあるのも事実ですが、昨年のコンテストに比べると、今年は一人一人の作品のレベルが非常に高く、とてもハイレベルでした。
流氷からサンゴ礁の海まで、内湾から外洋まで、世界的に稀な多彩な海を持ち、ダイビングガイドと撮影者がその特性を熟知した写真に驚かされました。世界の海を渡り歩いてきた私たちでさえ、そのすばらしさを再確認する良い機会になりました。